The Diver@シアタートラム

急に入れた東京での予定の翌日,28日マチネ,当日券にてThe Diverを。
私は開演1時間前からの当日券発売の,さらに1時間弱前に到着していたのだが,そしたら列の4人目でH列をゲット。
開幕後初の週末だというのにその後もさほど列は伸びず,発売時間までに並んだら問題なく見れる感じだったのは意外。上演時には立ち見も出ていたが。

The Beeは,日本版よりロンドン版の方が好きだった。
物語が単純に見えない感じ?
重さが違う感じ?
単純に言語としては,日本語の方が英語よりずっと複雑な表現ができるのだが・・・。
絵的には日本版が好きだったけれど。

The Beeと同様キャサリン・ハンターが主役。
彼女はやっぱりすごい,唯一無二,と思う。

舞台の美しさは今回も大満足。
金の月,扇,白い仮面,青い光,赤い血。
深く暗い物語の中で,光,色彩,情念が鮮やかだった。

ハンターと野田さんによる,片足バランスのダイビングポーズもとっても素敵。
本家の能「海女」はまったく知らないのだが,海中シーンがどんな感じなのか,見てみたくなった。

囃子方の調べもすばらしく,古典と現代,和と洋が違和感なく溶けあって,かつ,常ならぬ感じも味わえる。
これもやっぱり,英語の国の役者と言語で見るのがよりおもしろいかもね。

パンフは1000円。
野田さんの示した日本男児観はおもしろい。
源氏物語が英語の国の人たちにはどういう印象を与えるのか,ちょっと聞いてみたくなる。

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Dulcinea Langfelder in "Victoria"

9月26日(金),金沢21世紀美術館のシアター21にてVictoriaを鑑賞。
本作の日本での上演は3回目,3年ぶりとのこと。

デュルシネア・ラングフェルダーは,2007年エジンバラ演劇祭のダンスフィジカルシアター部門ベストパフォーマー賞を,Victoriaで受賞している。21世紀美術館スタッフがエジンバラでその舞台を見たことが,今回の公演につながった。

登場人物は,終末期の養護施設で暮らすビクトリアおばあさんと,その世話をするいかにも無骨そうな男性看護師の二人。
舞台上もシンプルで,カーテンの移動による場面構成と,そこに投影されるシルエットが,ファンタジックな世界の広がりを創り出す。(その演出はいくつかの野田作品も思い起こさせ,非常に私好み!)

デュルシネア演じるビクトリアおばあさんは,無邪気な笑顔,ハイトーンな声と話しぶり,車いすからのばされた白いソックスのとことこした足の動き,もう,とびっきりかわいい。

しかし,彼女が生きる世界は,今・ここではない。
いつとも誰ともしれない,現実とは異なる時と友人の間を行ったり来たりして過ごしている。

その笑顔も,幾度も寄せては返すような言動も,数年前に亡くなった祖母を彷彿とさせた。
そしてそれは,無数のおばあさん達の姿でもあり,誰にとっても,私にとっても,他人事ではない生の現実だ。

お気に入りのレコードの針がとぶようになり,リピートを繰り返すばかりになっても,それでも好きな音楽のなかで事切れるまで踊る。そんな終末期を,ヴィクトリアと看護師,そして観客とのユーモアあふれるやりとりと,生身とシルエットを効果的に組み合わせたダンスで,やさしく,せつなく,美しく描く。

デュルシネアは,そのキャリアからいってそう若くはないと思うのだが,病院服を着た体の質感や動きがどきっとするくらい生々しい老齢のヴィクトリアと,空想の世界では羽ばたくようにしなやかに踊る若々しいヴィクトリアの,双方をすばらしい完成度で見せてくれた。

金沢の前に行われたスパイラル・ホールでの公演では,新作「デュルシネアの嘆き」がかけられたとのこと。
「今度はその新作を是非金沢へ!」と21世紀美術館の方は言っていたが,それが現実になることを期待したい。

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燐光群「ワールド・トレード・センター」

下北沢は久しぶり。ザ・スズナリなんて特に、(゜-゜)…10年ぶり近い!?

下北沢は,相変わらず若いコが多い。ある年齢層の人間が通り過ぎる街――なんか種としての街みたいだ。999で鉄郎が立ち寄りそう、みたいな。

しかし小屋の年齢層は高い。政治、というより自分の周りの世界に関心が向かう世代ってもんかもしんない。

その出来事を集合的に記憶に残そうとする作業として、何だったのか少しでも整理したいという欲求もあり、足が向いたのかな。それをどう切り取るのか、何を見せるのか興味もあった。

しかし結局他人の言葉でなにか落ちるようなものじゃなかった。私が知りたいことは、私が見つけなくちゃ。

5ヵ月後、私はそこに立つ。何を思うのか、何を見ようとするのか。

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薮原検校@シアターコクーン

きれいはきたない
きたないはきれい

「天保十二年のシェイクスピア」のスタッフが結集・・・といううたい文句であったが,なるほどなのかな,このセリフを思い出す。

ライブの芝居だからできる表現がある。

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大人計画「まとまったお金の唄」

大阪にて大人計画の「まとまったお金の唄」を観劇。
今回、なんかもう何年ぶり!?ていうくらいでコレ、大人計画で好きな作品リストにはいる感じ。

バカバカしいけど、
上滑りじゃないリアルな毒が効いてて、
ひどい話なのになんだかいい話しを見たって感じで。
気が抜けてない。

なんだかほんと、大人計画に似つかわしくない「ウェルメイド」ということばが頭に浮かんじゃったもの。

お金払ってとっても満足な新作でした。

全編大阪弁で、万博があって、学生運動があった昭和ノスタルジックな時代が展開。それは流行りものとしても、今な社会・政治問題を絡めるあたりが大人計画かな。

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野田地図「贋作・罪と罰」

12月の文化村につづき、大阪シアターBRAVA!にて。

カーテンコール
役者達の笑顔、とてもすがすがしそうだったのが印象的。
あんな気分、連日経験できるなんて羨ましい。
そして、客席も熱い。
最初は1人。
2回目、3回目と立ち上がって拍手を贈る人たちは増える。

幕を開けて2ヶ月以上
舞台がよりのってきたのか、大阪が熱いのか?
両方、なのかな。

実は遅れてしまって、でも岸辺のシーンには間にあって良かった。
古田さんは「グリーングリーン」をふり付きで熱唱するも今日も松さんは微動だにせず。
会場は爆笑。
大阪公演は18日で楽。
最後まで、笑わせられないのか!?

---
嗚咽の声があちこちからもれるラスト。
でも、私はやっぱり泣けない。
心より頭で、感じるよりも考えてしまうのだ。

詩的で私的な物語ではなく大きく社会的。
野田作品にしては極めて明確で直接的なメッセージ。

学生運動の時代の野田の経験
沈殿した、とけない思いがつまった作品。

「パンドラの鐘」、「オイル」の問いかけを聴いた後に見るこの作品のメッセージはまたさらにストレートで、根元的だ。


人を殺す正義はあるのか?

人を殺してなお正しいと言えるのか?


思想で人を殺したり殺されたりしていた日々。
日本ではそれは「昔」になりつつある。

しかし、海を越えた世界では、今この瞬間にも、自分を爆弾にして、誰彼も知らぬ誰かを殺そうとしている誰かがいるかもしれない。


人間が人間的である。
文字通りなら、ごく当たり前のことばだ。
それなのに、なぜ、
有り難い理想のように響き続けるんだろう。

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ミュージカル/「キレイ」@シアター・コクーン

「ケガレてケガレてわたしはキレイ」

松尾スズキの歌詞もまあいいのですけど、伊藤ヨタロウさんの曲が大好きで、ほんと、耳に残るのです。

松尾作品の中でも私の中ではナンバー1のこの作品、期待感ありありで見てきました。席は2列目中央と、端でやってる小ネタをフォローするにはつらいもののGoodな席。表情のすみずみまでばっちりです。

オープニングの松尾氏によるネタはうけた。しかし、毎回同じネタだろうに、素っぽい恥じらいを感じさせるところがさすがよね。
ただし、劇中のその他の時事小ネタは今一つ。
上演時間の長さ考えると削っても可レベルかと。

酒井若菜にかわって主役のケガレを演じた鈴木蘭々。
台詞と表情はなんとなくしっくりしない気はしたけど、歌は安心感あり。

初演時は、子ども時代のケガレを奥奈恵、大人になったケガレ=ミサを南果歩が演じた。この二人も面影似てていい配役だと思ったけど、蘭々&高岡早紀も感じ似てるかもね。で、高岡早紀はとにかくスタイルが素晴らしい!なんて要所要所をおさえた身体なんでしょうか。

ケガレのBFハリコナは、子ども時代を初演同様阿部サダヲ君、賢く変身後は岡本健一が演じた(初演では篠井英介)。岡本君の女装とか、けっこう笑えたが、動きや台詞回しに松尾やクドカンのうつしみたいな感じのするところがあってちょっと気になる。
阿部君はいつものように大好き。
今回は客席の2人に抱きつく場面があり、羨ますい・・・

一番印象が違うのはマジシャン。
今回はクドカンが演じてて、すごく前に出てる感じ。

一番残念だったのは良々君。味わいがいまいち。

それ以上に!今回も休憩時間中のお遊びを期待してたのですが、それはなしで残念。
初演の時は、男性トイレの中でとかドリンク・コーナーで歌やパフォーマンスがあったのですよ。

まあ、初演時は、松尾スズキコクーン初進出&初ミュージカル!といったお祭り気分がすごかったので、今となっては舞台のひとつなのでしょう。
でもね、あの盛り上がり感、盛り上げよう感は、「キレイ」がとても印象に残っている要素の大きなところをきっと占めていた。

とはいえ、今回も3時間半ちょい(休憩15分含む)、途中で眠くなったりイヤになったりすることなく見れました。

公演日程:2005年7月6日(水)~30日(土)
公演情報:Bunkamura公式サイト
当日券有り(でも、3時間以上立ち見はかなり辛いよ~!)

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コクーン歌舞伎「桜姫」

sakurahime熱き、儚き、狂わしき人間ドラマ
(チラシの紹介文より)

原作:四世鶴屋南北
初演:1817年3月 江戸・河原崎座
演出:串田和美
ストーリーその他:公式サイト

コクーン歌舞伎も、歌舞伎も初めて。
そして、今までものすごく惜しいことをしてきたと思わされてしまった!
コクーン歌舞伎は歌舞伎にはなじみのない若い層も来るし、そこから好きになってもらう場だということは聞いていたが、ほんとにそんな感じ。
「桜姫」は南北の最高傑作の一つらしく、たまたま私の好みに激はまりだったのかもしれないけど、それにしても出会いとしては最高の作品にめぐり会えた。

心配していた堅苦しさもなく、むしろかなり笑ったし、ストーリーに予備知識がなくても楽しめた。
ことばもわかりやすいし、音楽や台詞回しなどもとてもポップ。
もともと歌舞伎はポップなものにしても、「今」のポップになってるところがコクーン歌舞伎なのだろう。
串田和美演出の舞台はいくつも見たけれど、今回のが一番好き(ってどうなの?)

お話しは、ありえない~っていうくらいに残酷な因果と業の世界。
お姫様は悪党にレイプされて妊娠したあげく、女郎になってまでその男に貢いじゃうし。
バイの高僧は稚児との心中で生き残って、その生まれ変わりのお姫様にストーキングしたあげく殺されちゃうし。
いやはや。
そんな禍々しい物語がとても美しい色彩とともにコミカル&リズミカルに展開される。

特に最後のシーンは鮮烈だった。
美しいと思ってしまってはいけないものを、でもどうしても圧倒的に美しいと感じてしまう時の、ぞくっとするような感触があった。

こういう残酷で退廃的な美の世界観をもった舞台作品が大好き!になったきっかけはやはりコクーンでの蜷川による「身毒丸」。
こういうセンスは、なんだ歌舞伎の世界にあったものだったのか・・・ということを、今回遅まきにも知った次第。
日本の伝統文化、見損なっていました。
染五郎主演の松竹&新感線ミックスのシリーズも見てきているけれど、なるほど染五郎が、新感線の舞台を現代の歌舞伎と言っていた意味も今なら少しわかる。

30代独身女の王道らしい歌舞伎見物。
いよいよ足を踏み入れるか!?

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蛇よ!

松尾スズキ作演、松尾&大竹しのぶの二人芝居。

松尾作品を見始めて6~7年になる。前作「イケニエの人」ではかなりがっかりな本だったけど、さすがに大竹しのぶのために書いたからなのか、ちゃんと書きましたねって感じだった。

間に映像作品をはさみながらのオムニバス。かなり笑える。しかし、2作目、4作目で眠気に襲われてしまった…
それぞれインパクトはあったんだけど

そういえば、やはりスパイラルで見た野田秀樹による大竹さんの一人芝居「売り言葉」でも眠気に襲われてたな…。あれもすごい迫力の芝居だったのに…。

そして、映画の方だけはしっかりみていたり(^^;
でもあれ、かなりおもしろかった。ばかばかしすぎ

1話目のド田舎のおばちゃん役の大竹さん、方言っぷりと歌のうまさは印象的。

■「蛇よ!」公演情報
スパイラルホールにて3月21日まで。立見あり

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ナイロン100℃「消失」に寄せて

とても大切な誰かが
何の前ぶれもなく
この世から消えてしまったら

その消失を受け入れるには
どれだけの時間が必要なんだろう

消失をなかったことにするには
どれだけの犠牲が許されるんだろう

「いっそ自分が消えてしまえばよかった」
そんな思いは
どうしたら癒せるんだろう

どうせ誰だっていなくなるにしても
君がいない世界は僕の世界じゃない

実体と 認識の 不一致

そうさ
認めなくたって痛いよ

でも
認めてしまったら
僕の世界は終わるんだ

だから
ほかの何を犠牲にしても

ホントウじゃなくても

僕の世界の君は
 絶 対 に
誰にも消させないよ


(公演は12/26まで紀伊国屋ホールにて)
ナイロン100℃公式サイト

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少女時代(NODA・MAP公演「走れメルス」によせて)

はるかなものに 手をのばす
のばすほど はるかになるものに
はるかなほど 焦がれるものに

アナタをずっと待っていた のに

アナタが欲しかった のか
ただ 焦がれるものが欲しかった のか

おぼろになる

アナタをみつけ たら
アタシがみつかるような気がしてた のに

頭のなかがおぼろになって
世界がぐにゃりとうらがえった

アナタがみえなくなって
アタシもみえなくなった

大人になるために アタシは死ぬ
明日の私はきっと
アタシを懐かしく思い出す のだろう

そして いつか
思い出のなかのアタシも
ゆっくりと死んで ゆく のだろう
まるではじめから 私だったみたいに


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12月の文化村通り

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「不幸のしたたらず」

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Bunkamuraシアターコクーンで野田秀樹の「赤鬼 日本バージョン」をみてきた。
タイトルは作中の数あるズンとくる言葉のうちのひとつ。
青い鳥は、青いって、見るか見ないか。
青くなくたってさあ、そう思えば救われるんならば、そうしたいよね。

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