« パワー・オブ・ワンダー | Main | 初雪 »

福光で棟方志功&民藝を味わう

1945年4月,棟方は金沢のお隣福光に疎開し,その後7年間を福光で過ごした。
福光では,のどかな田園風景と,当時の棟方の暮らし,思い,数多くの作品に触れることができる。

081102_1601
光徳寺庫裡「躅飛閣」

民藝運動を通じて親交のあった棟方が一家6人で身を寄せた光徳寺には,襖6枚に描かれた大作「華厳松」ほか,数点が展示されている。

しかし,この寺の楽しみは,それだけではない。
河合寬次郎,浜田庄司らの器もあれば,世界各地から収集された民藝品が所狭しと並ぶ,私設博物館なのだ。
庫裡の各部屋にはそれぞれ趣向を凝らしたテーブルセッティング,装飾がなされ,インテリアコーディネイト的にもとっても楽しめる。

特に驚かされたのが椅子。それぞれ個性的でぬくもりのある,思わずなでずにはいわれなくなるような椅子が,通路にも部屋にもずらり。アフリカやアジアの代表的なデザインのものもあれば,数百年を経たヨーロピアンアンティークも。蒐集されたご住職はもう亡くなられたそうだが,よくぞここまで。

躅飛閣は大人のおもちゃ箱のような趣。ステンドグラスの窓からのどかな景色を眺めることができるテーブルは,神代欅の一枚板。それを囲む背もたれに意匠のある椅子達は,18世紀のイギリス製。見上げればイサム・ノグチの「あかり」と,赤い和蝋燭が数本据えられた黒い鉄製(?)のシャンデリア。古い楽器やオルゴール,仮面やタペストリー等,好きな物に囲まれた空間って感じだ。


併せてぜひ立ち寄りたいのは,ちょっと市街地よりにある棟方志功記念館。美術館的に棟方作品を展示している藍染め苑と,福光に来て1年半後に棟方が建てた住居を保存・公開している「鯉雨画斉」,石崎俊彦が町に寄贈した民藝品を展示している青花堂からなる。
住居の壁や天上,板戸の絵や,「女人観世音版画巻」がいわゆる見所だが,北陸銀行のカレンダーとか,福光信用金庫の団扇とか,そういうのもローカル的には楽しい。

そして,一番山側にあるのが福光美術館。棟方作品がメイン。「釈迦十大弟子」も見ることができる。多くの版画作品のほか,福光の町の様子を描いた肉筆の巻物,大作の屏風絵やふすま絵など,見ごたえがある。

|

« パワー・オブ・ワンダー | Main | 初雪 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« パワー・オブ・ワンダー | Main | 初雪 »