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朱の幻惑~スゥ・ドーホー「階段」~ 

金沢21世紀美術館コレクション展「アナザー・ストーリー
9/3より追加された3つの展示室のうちのひとつ
第6展示室へと足を運ぶ。
スゥ・ドーホーが暮らすニューヨークのアパートメントの階段を、まっ赤な透明ナイロンで再現した作品を見るために。

その展示室の入り口、小窓からもれる魅惑的な色
もれだした朱は、通路の空気までもじんわりと染めていた。

展示室入り口に立った瞬間の衝撃
そこに現れた世界を言葉で説明することは難しい

18×15メートルの展示室の中空一面に広がる朱の海原
その中央から、こちらへとのびる階段

赤と白のみで構成された巨大な空間
展示室の中でも広く、ひときわ天井の高いこの部屋
磨りガラス越しの白い光が朱に染まって届く頃
色覚は麻痺し、不思議な無重力感につつまれる
レアンドロのプール下へと続く地下通路入り口でもあるこの部屋では、音も遠く反響して届く
官能的な眩暈

この世のものを写し取りながら、この世のどこにもない光景
サイドから、階段に直角の位置から眺めれば、その光景は朱の海原を挟んで反転した鏡の世界のようにも見える
私が立っているのは、下なのか、上なのか?

私が金沢にいなかったとしたら?
飛行機でも列車でも、この世界に身を浸すためだけに旅することだろう。

この作品に出会えるのはとりあえず10/16まで!
同じく追加された横溝静の写真作品「ストレンジャー」シリーズも、プロジェクトとしてとてもおもしろい。

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Comments

むぅ、
これは是非見てみたいですね。
体感型の作品は、素人にも分かりやすくていいです。

Posted by: はまじ | Sep 12, 2005 at 04:35 PM

はまじさん

そうそう。
これはほんと、実際その空間に立ってみないとダメな作品ですよ。コレクション展はすいてるから、かなり浸れます!芸術の秋にかこつけ金沢に来なくっちゃ!

Posted by: neco | Sep 13, 2005 at 09:52 PM

初めまして、necoさん。sadaといいます。
この連休に念願の「21世紀美術館」へ出掛けました。
宇宙船が舞い降りた佇まいの内部、その展示室ひとつひとつの切り取り方にはため息ものでした。
蔵品にも豊かさと深淵さとを感じました。
赤のエネルギーは外へも内へも、脈打つように「伏見の千本鳥居」のような、崇高さをも思いました。

Posted by: sada | Sep 20, 2005 at 10:57 PM

sadaさん初めまして!
コメントありがとうございます。

白とガラス、緑でつくられた美術館。空が青くて光がさす晴れた日には特に、展示作品見なくても十分気持ちよかったりしますよね。

伏見の千本鳥居ですか。私は行ったことないのですが、きっと素敵な静寂があるんでしょうね。あの階段って、ちょっと手招きしてるような印象ありませんでした? 空からこちらにのびてきて、あがっておいでと言っているような。この先にはとっても素敵なところがあるんだよと誘うような。そういう感じ、寺社のたたずまいに通じるところ、あるかもしれませんね。なるほど!

Posted by: neco | Sep 23, 2005 at 12:07 AM

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