« チャレンジ健康生活 | Main | 肩に何かか・・・ »

レオノール・フィニ展@Bunkamuraザ・ミュージアム

finiLeonor Fini:1907-96
会期:6/18~7/31
詳細:公式サイト

アルゼンチンで生まれ、イタリアで育ち、パリでその才能を花開かせた、強い瞳を持つ一人の女性。
展覧会場を訪れてから実はもう2週間もたつのだけど、真っ先に思い出されるのは彼女のまなざしだ。

日本でも、今は広く評価されている女性アーティストが、画壇にしろ文壇にしろ、圧倒的な男社会の中で、女という性ゆえに苦しんでいたというエピソートは少なくない。
フィニも、周囲から与えられる自分へのラベルとある種抗いながら、しかししなやかに、女性であり、アーティストである「フィニ」という人間を生きてきたように見える。時に装飾性の高い衣装で身を飾り、仮面を被り、想像の世界に精神を解き放ちながら。

作品のタイトルも一つひとつ哲学的なものが多く、そこに込められた思いを紐解いてみたい気にさせる。
気になった作品については見終わった後に図録を立ち読みしてみるのもいい。
ちなみに私がチェックしたのは、公式サイトの作品紹介にも掲載されている「移りゆく日々」という2対の作品だ。

ちょっとのぞくくらいで通り過ぎがちな映像作品も、是非じっくり見てみて欲しい。
特に終わり間近のコーナーで10数分に渡って上映される、フィニが生涯を閉じたパリのアパルトマンを映しだしたフィルムは必見。

90歳で亡くなったフィニだが、その年齢の住まいとして一般的にイメージされるものとはかなり違う。
深いローズ・ピングが多用された室内はフィニの華やかなイメージそのまま。お気に入りのバラと猫の置物がずらっと並べられて、かわいらしさを感じさせもする。
そして、彼女が共に暮らした威風堂々とした猫たち。
そのまなざしは主人によく似ている。

彼女自身がフィニの作品であり、その生自体が美しい物語。
一人の魅力的な女性に出会えた展覧会だった。

|

« チャレンジ健康生活 | Main | 肩に何かか・・・ »

Comments

NECOさん、はじめまして。
遅まきながら〈レオノール・フィニ展〉の感想記事をUPしました。
夜は超重いソネ風呂ですが、もし宜しければ遊びに来て下さい。

アトリエの長回し映像に魅入っちゃいますよね。
女主人を失った愛猫たちの物憂げな表情にジーンと来ました。

Posted by: sknys | Jan 30, 2006 at 08:23 PM

sknysさん

はじめまして。コメントありがとうございます。
そちらにもお邪魔してきました。
全作品記録しながら見てるんですか!?
す、すごい。

あの猫たち、その後誰がどうお世話してるのかな~?とか、思ってしまいました。ヌシのようなあの子たち、ちりぢりに別のご主人にもらわれていったりっていうのは諸行無常すぎる。あの世界のまま、あの空間をおいておけていたら一番なのだけど・・・・・・?

Posted by: neco | Jan 30, 2006 at 11:06 PM

NECOさん、こんばんは。
その気は全然なかったのですが、
入ったところにトンガリ鉛筆が用意されていたので、
出品リスト用紙の裏にメモしました。
書き留めることで記憶にも記録にも残ります。

絶対にフィニ邸を管理、ネコの世話をする人がいるはずです。
だってペルシャ猫ちゃんたち、綺麗な毛並みだったもの。

アート関連では〈ギュスターヴ・モロー展〉と
〈スヌーピー ライフデザイン展〉の記事をUPしています。
気が向いたら、また遊びに来て下さい。

Posted by: sknys | Apr 11, 2006 at 08:43 PM

sknysさん

お久しぶりですね!
またのぞいて下さって嬉しいです。
私もまたお邪魔しますね。

Posted by: neco | Apr 17, 2006 at 12:31 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/55003/4879272

Listed below are links to weblogs that reference レオノール・フィニ展@Bunkamuraザ・ミュージアム:

» レオノール・フィニ展 〜番外編 Bunkamuraザ・ミュージアム [てっしーずのおでかけ日記]
渋谷に行ったついでに「レオノール・フィニ展」をみてきました。 1907年アルゼンチン生まれ。 パリで活躍し、絵、舞台芸術、演出も行っていた女性。 絵はシュルレアリスムの影響が濃くて、エロティシズムにあふれた作品を描いているということだったので、どんな変わったものなのかという期待をもって見てきました。 当たり前と言えば当たり前なのですが、作品が年代によってずいぶん異なっています。 面白かったのはダリや�... [Read More]

Tracked on Jul 12, 2005 at 10:25 AM

» レオノール・フィニ展 [Check Bouquet]
昨日、仕事帰りにBunkamuraのザ・ミュージアムで行われている「レオノール・ [Read More]

Tracked on Jul 16, 2005 at 10:16 PM

» [講演会]レオノール・フィニ展::若桑みどり:::『美術とジェンダー』 [眼力矯正指南(当方・視力0.2)]
[http://www.mmag.gsn.ed.jp/fini.htm:title][http://www.bunkamura.co.jp/museum/event/fini/index.html:title][http://www.japandesign.ne.jp/HTM/REPORT/art_review/17/:title] ジェンダーって70年代から発生した言葉だそうです。フィニ自身はレズビアンだったそうですが、キラビヤカな衣装を身にまとい自作の映画制作が出来たりと、経済的に男の人に配偶... [Read More]

Tracked on Oct 03, 2005 at 12:55 AM

» ★レオノール・フィニ展 [cafarde雑記帳*]
ブルトンとの反目からシュルレアリスム運動には加わってないとはいえ、作品もそしてその存在自体もまさにシュルレアルな女性画家レオノール・フィニ。日本では72年、85年につづき、96年の没後は初となる三度目の個展。 小規模ながらとても充実した展覧会だった。おおむねのと..... [Read More]

Tracked on Oct 04, 2005 at 03:18 AM

« チャレンジ健康生活 | Main | 肩に何かか・・・ »