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映画/この世の外へ―クラブ進駐軍

2004年 坂本順治監督
萩原聖人、オダキリジョー他出演

敗戦後、連合軍占領下の日本。
この映画が描く物語の一つは、ジャズマンの物語。

「自由とか平等とか、そんなものどこにもないんだよ。だから音楽やってるんだろ!?」
(サックス吹きの広岡(萩原)の兄が弟にはなったことば)

「武器より楽器なんだよ!」
(広岡がバンドメンバーにはなったことば)

広岡は、軍楽隊で従軍し、死体の上を歩んで楽器を吹いた男。
音楽は、音楽だけは?、国も、人種も関係ない、人間が殺し合わなくてもすむ世界、この世の外へ連れて行ってくれるのかもしれない。くれると信じる男達の物語。

もう一つの物語は、戦争で死んでいく男達の物語。
ラスト近くで演奏される「Out of This World(この世の外へ)」。
朝鮮戦争に赴き、死んだサックス吹きの米軍兵士が広岡に残していった曲。
女の笑顔が、恐れに立ち止まった男に、遠い遠いこの世の外へ、死地へと進む勇気を与えてくれるとうたう。

守るべき人のために!?
そんな勇気を与える笑顔なら、私はけっして笑いたくないよ。

朝鮮戦争では、軍人だけで、245万人近くが死んだとエンドロールが語りかける。
そんな悲しい時代がまだ終わってないってことが、また、苦しい。
「みんな誰かの愛する人」
別の映画のタイトルだけど、そんなことを思う。

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