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プロって

NHKの「プロフェッショナル・仕事の流儀」の第一回(2004年12月17日夜放送)に深澤直人さんが登場した。紹介記事で知って録画しといたのを見たのでコメント遅れたけど、とてもいい番組だった。

深澤さんはau infobarとか、±0とかのプロダクト・デザイナー。


「一番怖いものは?」との質問に、彼は「自分」と答えた。自分が堕落してしまうのが怖いと。


「プロフェッショナル」とは何か、そこをのぞいた気がした。

自分の最高を引き出すために、どれだけ自分を追い込めるか、律することができるか・・・
業界が違っても、すべてのプロフェッショナルな人々に共通かつ永遠の課題。

「堕落してしまうのが怖い」と言える彼は、今その高い地点にいるということだ。
なかなかそういう自分をキープできない私は、だからこそ、途方もなくすごい人だと、そのデザイナーとしての素晴らしさとは別に、彼のプロとしてのたたずまいにいたく感動した。

そして、オンとオフの切り替えの大切さも再度実感。

彼はどんな忙しいときでも必ず休むのだそうだ。その休み方もいい。自然の中の山小屋風の別荘で、落ち葉を掃いたり、芝をかったりといった作業をたんたんとして過ごすのだという。

常に60~70%でそこそこってタイプじゃなく、彼のようにオンの時はかぎりなく100%にって人は、スイッチ切るときは切って充電してこそなんだろう。100%で休み、100%で働く。実際できる人は、ほんと達人だ。

うまく言えないけれど、仕事が忙しいと家があれて、「生活」の部分がどんどん欠落して、「生きる」という感覚が麻痺してきたりする。朝目覚めて食事をし、家や庭を清め、決まった時間がきたらまた食事をして、収穫時になった野菜を採り入れたり、そろそろ日が落ちるからと洗濯物を取り込む。たまに田舎に帰ってそんな生活をすると、何か忘れていたものを思い出させてもらったような気がする。ちゃんとその食物に向かいあって調理し、感謝して食べれば食事だって大切な儀式なのにね。がらっとアナログな世界で休むっていうのは、そういう意味でもいい休み方なんじゃないかって感じた。

うん。あと、彼の仕事場はめっきゃきれいさっぱり、作品同様無駄なものは一切ない。「美しいものは美しい仕事場から」っていうのも、一つ勉強させてもらった言葉。いろんな残骸がちらばる我がデスクまわりを見る・・・せめて必要なものがすっと取り出せる環境にしたい・・・

彼のようにとぎすまされていくまでにどれだけの道のりが私の前にあるかはわからないけど、いくつかのとても大切な刺激を受けた番組だった。いろいろあるNHKだけど、NHKだからできる番組づくりは確かにある。「トップランナー」なんかも好きだけど、これも要チェックシリーズにしなくっちゃ。

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