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映画/スキャンダル

scandalイ・ジェヨン監督の韓国映画「スキャンダル」。“ペ・ヨンジュンの映画”としてかなり興味本位の取り上げ方をされていたこの作品、実際見てみるとそういった話題性が先行したことがむしろ惜しまれる。もし日本で「冬ソナブーム」が起きる以前にこの映画が入ってきていたら、嘆美な文芸映画として、例えば岩波ホールや文化村のル・シネマに来るような客層の映画ファンにもっと受け入れられていたのではないだろうか・・・。役柄的にもペ・ヨンジュンでなければ、という印象もないし・・・(この作品におけるペ・ヨンジュンの外見はあまり好みじゃない)

私自身、なんだかアイドル映画に対するような色眼鏡で見ていたところがあってあまり見る気は起きなかった。しかし、いわゆる「ヨン様ファン」の職場の先輩が「ぜひ見てみて~」とDVDをおいていって1ヶ月(彼女に冬ソナを紹介したのは私だったりするのでいろんなものを持ってきてくれるのだ)、そろそろ見んわけにもいかんということで・・・

期待しないで見始めたわりに、すぐにおや、これは片手間ではちょっとと思いだした。「危険な関係」を初めてアジアを舞台に映像化したこの作品、宮廷絵巻としての完成度はけっこう高い。

舞台は李王朝末期の貴族社会。季節感のある映像の美しさ、適度にミックス感のあるかろやかな音楽が○。この音楽が、ユーモラスさと悲劇性を併せ持つ映画全体に全体にリズムを持たせている。

文化風物的にも目を惹かれるものは多かった。男女の別、結婚制度、身分制も色濃く出ているし、宗教も描かれる。

ペ・ヨンジュン演じるチェ・ウォンが描く春画の数々は、浮世絵よりもソフトかつかわいらしさが出ていてかなりいい感じだ。実際誰の絵なんだろう。絵のいくつかは公式サイトのイントロで見ることができる。

チェ・ウォンを翻弄するチョ夫人のファッションやメークなども目に楽しい。特に朝目覚めて身支度をするシーンが印象深い。召使い達が差し出すボトルの中から香りを選び、長い髪を結い上げさせ、髪飾りを挿し、紅をさし・・・

ストーリーとしては、私の中では、真実の愛を求めるゆえに愛を信じられず弄び、傷つくことを恐れるがゆえにどの女にも、自分にも心を開こうとしない若者の気づきの物語って感じかな。ゲームではない愛に踏み出そうとするまでの葛藤の部分では、けっこうジーンときてしまった。

作品中の描き方でもセックスシーンなどペ・ヨンジュンファンを意識したのかっていう興のない見せ方があるのは余計だけど(他の登場人物のシーンではそういう描き方をしていない)、「あのペ・ヨンジュンの・・・」という雑念を振り払って見てみるのがおすすめ。

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