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マティス展@国立西洋美術館

マティスの絵を初めて生でみたのは、小学生の頃だっただろうか。
その頃は、なんだか適当、とか、へたくそなんじゃないの?とか、そんなことを思っていたのかもしれない・・・

でも、大人になってから、理由はわからないけど、なんだか好きになった。特に色彩に惹かれて、例えばミュージアムショップで絵はがきを見て、何を買おうかっていうとき、手に取るのはマチスの絵だったりする。それは、絵はがきサイズでも、絵が書きの色でも、それでも良さがのこるタイプの高度に単純化された絵であるからなんじゃないかと思うようになった。

この展覧会で最も面白かったのは、絵が最終形になるまでのプロセスの写真展示だ。
写実的であることなり、書き込まれていることを良しとするなら、おそらく途中の方が完成度が高いといえるくらいのプロセスを経て、より単純な線と色、デフォルメ的な色と形へと帰着する様子がわかる。

「なんだか適当にちゃっちゃと描いてる」んじゃない、計算され尽くした、シンプルさの美であることがわかるのだ。

このプロセスの展示は後半のほうだけど、前半から同じモチーフの様々なバージョンが比較されて展示されている。それはプロセスとしてではなく、様々な帰結として展示されているのだけど、正直なところ、ほとんどにおいて、今回展示されているものより、脇に写真で紹介されている別バージョンの方が完成度が高いと感じた。まあ、「こっちの写真の方見せてよ!」とは心の中で叫んだだけですが・・・
試みをするたびに贅肉がそぎ落とされ、よりイメージがはっきりとしてくるのかもしれないと思う。

展覧会は今週末まで!

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Comments

 完成度ばかり求めていては肝心の物を見落としてしまいますよ。この展覧会にはそんな意味も込めてある、と思います。もともとマティスの絵画には、完成度の良し悪しでは図れないものがありますよね。・・やはりその精神的なものはその後の現代美術の流れに多大なる影響を与えているのだと思います。全部そうなんです。でも線の太い所も垣間見れるので、内部に男らしい意思も存在する、と言う事が解る。まあどちらにしても情熱は常識を曲げてしまう(ことを要求する)ようですね。ホント。とほ・・。

Posted by: ハルズ | Dec 12, 2004 at 05:05 AM

絵は、自由に、人それぞれ楽しみたいように見たらいい。
描いた者だけのものでもなく、見る者によって、見るときの心の状態によって、いろんな受けとめ方、見所があるのがアート。
「正解」は一つじゃないっていうのも、マチスが私たちに教えてくれた大切なこと。
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というわけで、ハルズさんからみたら「稚拙」なんでしょうが、私も好きなように楽しんでるだけなので、それはほっておいてやってください。
「完成度」ということばにひっかかったのなら、それは私もあまり気にして見てる訳じゃありません。結局は、「好き」かそうでもないか、っていう、さらに単純な見方が好みなので・・・。でも、画家が描き続け、対象と、自分のなかのイメージと交渉し続けたことには、それなりの意味はあるとは思っています。それを「完成度」と呼ぶなというなら、別にその言葉にはこだわりませんが。

Posted by: neco | Dec 12, 2004 at 11:01 AM

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