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感謝の気持ちを思い出すことば

もうネットを閉じるはずが・・・ありがと。BLOGを見て、私の中で大切な「芯」になっていることばを思い出した。

それは、何年も前、母と一緒に父方の実家を訪ねた時に、母がみなの前で語ったことばだ。
その時の母の顔は、なんだか満足げで、ちょっと涙ぐんでもいた。
聞いたみんなも、ちょっとじんときてるようだった。
私はといえば、そんなことをここで言っちゃう母の気持ちと、そのことばそのものの重みにただただびっくりしながら、涙が出ないように、ただじっと心をこらしていた。

私の父は、私がまだちっちゃな時に何の前触れもなく他界してしまった。
父の記憶はほとんどない。

両親はもともと共働きだったから、それで経済的に苦しくなるとか、そんなことは全然なくて、恵まれていたんだと思う。
でも、それでも、いろいろ思うことはあった。
今は友だちのような母だけど、私が中学生くらいまでは恐ろしく厳しい人で、よくぶつかったものだ。

私は大学進学を機に実家を離れた。
以来、何度もすみかを変えながら、自由な暮らしをしてきている。
私が何かいいかげんな態度の時は猛烈に怒る母だけど、私が選んだ道については、何の制限もつけず、帰ってこいとも言わず、いつも送り出してくれた。

「ひとりっこなのに、よく親御さんが出してくれたね。」
よくそんな風に言われてきた。私もそう思う。
そういう親でラッキーだったって思ってきた。

私たちは季節毎に、今でも父方の実家を訪ねる。
私は父の忘れ形見だから、あちらの祖母が生きているあいだは、きっとこの習慣はかわらないだろう。

私がようやく希望の職種に就けた春にも、父方の実家を訪ねた。

みんなは母に、「よくやったね。一人で立派に育てて。」と、ねぎらいのことばをかけた。
私はとりあえず、合格点に達した自分にほっとしていた。
私は他で好きなことしていても、田舎でいろいろ言われるのは母だから。

母は答えた。

「○○さん(父)は、きっといろいろやりたいことがあっただろうに、突然死んでしまって。だからこの子には、○○さんの分も好きなことをやらせてあげたいって、ずっとそう思ってきたんです。」


この時のことを思い出すと、今でも涙が出そうになる。
母も長女として家に束縛されてきたから、だから私には理解があるんだってばかり思ってた。
だって、夫が亡くなったら、むしろ子どもをもっと束縛したりしちゃうものだと思ってたから、母の性格なんだって、そう思ってた。

そんなふうに思ってたなんて、ちっとも知らなかった。

いつも強い母が、人前でそんな感情をことばにしたことも、本当に驚きだった。

亡くなった人の分まで生きようなんて、そんなおこがましいことは思わない。
でも、そういう人の気持ちを受けとめられる人間でありたいと願う。
恥ずかしくない生き方をしなくっちゃって、思う。
小さい頃からいくつもの人の死に接して、生に対してさめた見方をしていた時もあったけれど
今 生きていることことが ただそれだけで大切なことなんだって 素直に感じられる。
自分だけの人生じゃないんだって。

私は、亡くなった時の父より、もうずっと年上だ。

「いつ死んでも後悔しない生き方をしたい。」
よくあることばだけど、私には
「死んだら後悔がたっぷり残るくらい いろんなこと楽しんで 盛りだくさんで生きたい。」
っていうほうがぴったりくる。
そして 母より後に 死にたいと思う。

いのちをありがとう。

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Comments

necoさん、こんにちは
ありがと。BLOG担当の黒田です。今回もすてきなトラックバックをありがとうございました。Earth from Aboveのご紹介もとても印象的でした。ネットを閉じられてしまうのですか?ご事情はあるかと思いますが、できればこのままつづけていただければ・・・と心から思います。勝手ながら、更新を楽しみにしております。それでは、また。

Posted by: klara | Oct 20, 2004 at 11:49 AM

黒田さんコメントありがとうございます。
ありがと。BLOG、「じわっ×ほわっ」とした雰囲気好きです。
あと、昨日トラバ二重になっちゃってごめんなさい。

で、ごめんなさい。そういう受け取り方もありますね。
「閉じる」とは、「閉鎖する」ではなく、「電源を落とす」というような意味でした(^_^;)
Blogは今週末より海外編に突入し、展開していく予定です。

Posted by: neco | Oct 20, 2004 at 12:43 PM

necoさま
あーはやとちりでごめんなさい!!!
よかったです。ほっとしました。
海外編、楽しみにしてます!

Posted by: klara | Oct 22, 2004 at 02:51 PM

いのちをありがとう。という言葉、じわっときました。最近、私も近親者の死にふれ、「命」という言葉に敏感になっていたためでしょうか?先日、ローカルニュースで「YES オノ・ヨーコ」展で紹介されていましたが、沢山の棺から若木が育ってきている映像は、何かしら表現のできない感動を覚えましたよ。

Posted by: habo | Nov 05, 2004 at 11:21 AM

habo様 コメントありがとうございます。
オノ・ノーコ展おもしろそうですね。日本にいないのが残念です。

私は一応仏教徒の範疇にはいりますが、普段は特に何もしてません。でも、欧米では、日本人であるということから、仏教の、特に輪廻転生について聞かれることがあります。この死生観に関心を持つ人は少なくないようですね。実際、それを信じるかどうかよりも、そう思うことが救いになることはあるだろうと思うのです。

魂の生まれ変わりでなくても、「食物連鎖」といってしまうとちょっとビジネスライクですが、そうやって、地球全体の生命がつながっていて、それぞれの命が役割をもっている、そして自分もその大きな生命体の一部なんだって感じることは、とても大切だと思います。あたたかい気持ちになるし、自然や、ほかの命を大切にしようって思うようになる。

私の実家はもともと農家で、ご飯一粒も大切にするよう言われて育ちました。ものを食べて、その命をもらって自分が生きているっていうこと、小さいときから教えられてきたこと、よかったって思ってます。ただ、外食で食べ物残すのがいやで、ときどき食べ過ぎて具合悪くなってしまうのはどうかと悩んだりしていますが(^_^;)

Posted by: neco | Nov 08, 2004 at 03:11 AM

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